Jazzピアニスト石井彰(Akira Ishii)の気まぐれな日記Blog 冬の十勝2014
| 更新目次
十勝帯広『ジョイイングリッシュアカデミー』での演奏、その翌日は楽しみにしていた撮影大会!ライブの主催者であり、ジョイイングリッシュアカデミーの校長先生の浦島久さん、十勝在住の重鎮写真家の戸張良彦さん、写真家辻博希さん、2013年日本写真協会賞・新人賞受賞の写真家・由良環さん、京都から立命館大学の坂田教授、素晴らしいアマチュアカメラマン仁平寿枝さん、カメラ屋さんの岡田良博さん、女医さんの佐藤みちるさんの計9名での早朝5時からのスタート。
気温マイナス20℃の極寒だからこそ見られる霧氷を見にまずは更別へ!真っ暗な地平線が少しずつ赤みを帯びて来る。明るくなって来るにつれ、霧の様な氷の煙が見えて来る。幻想的な風景に寒さも忘れる。
次は旭浜にトーチカを撮影に行く。「トーチカ」とは、ロシア語で「点・地点」の意味で、軍事的には重要な地点を守るためコンクリートなどで固めて造った小型の防衛用陣地である。大樹、広尾、浦幌など太平洋沿岸にあるトーチカは太平洋戦争末期の昭和19年(1944年)5月、第7師団(通称熊部隊)の「沿岸築城整備要領」に基づき第31警備隊及び第32警備隊が、米軍の本土上陸に備えて構築に着手し同年12月までに数多くのトーチカを作ったものである。実際には使用される事無く終戦を迎え、そのままの形で海岸に取り残されている。70年の歳月、ここでじっと来る事の無い敵に備えてじっと待ち続けるトーチカ。あっけらかんとした空虚さが漂う空間。
広尾町の海岸沿いに凍った滝があるというので行ってみる。フンベとはアイヌ語で鯨の事を言うそうです。この滝は川があって流れ落ちるタイプでは無く、岩肌から地下水が吹出しているのでとても珍しい。その水が凍って色々な奇怪な形状に重なり合う。氷の鍾乳洞のようでもある。
そして次は屋内撮影。。。。?なんと十勝で円空仏を拝めるとは。。。!曹洞宗龍雲山禅林寺に小さな手のひらに乗る程の観音像。禅林寺年表には寛文六年六月のこととして、 「松前藩家老蛎崎蔵人が、主君の安泰を祈り、トカチ明神社に、円空作観音像一体をトカチ大明神本地仏として奉安す」 とあり(同『しおり』)、円空が松前藩家老に深く信頼されていたことがうかがえる。お寺の奥さんが気軽にお厨子から出してタオルに包んで明るい所まで持って来てくださっての撮影となった。プリミティブ感満載!!
この日の最後に訪れたのは帯広美術館に於いて行われていた『道東アートファイル2013』の最終日。写真家の戸張良彦氏も7名のアーティストの中に選ばれており、ダントツの存在感ある作品群でした。師匠、流石です!!無駄を極限まで削り取り、シンプルであり奥深く想像力をかき立てられるのだ。
翌日は空港に送ってもらう途中に少し撮影。十勝帯広と言えば広大な畑と防風林。いまテレビのコーン缶詰のCMでもやってますね。冬には畑が一面雪原となり、防風林自体がアートのように見える。更にその場所を舞台にアート展をやってしまっているのを見学に。北海道ならではのスケールの大きな企画!!
今年も十勝を思う存分堪能して来ました。もう来年が楽しみです!!