Jazzピアニスト石井彰(Akira Ishii)の気まぐれな日記Blog
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葉月。
音楽家としての活動を始めて40年近く経つが、これほどまでに時間に余裕があるのは初めてではないかな。昨年今年と人生の転換期であると思えるような事が次々と自分に押し寄せている。
持病である「球脊髄性筋萎縮症」と宣告されて8年。嚥下力低下防止の薬の投与以外はこれといった治療がないので、筋力保持の為の日々のリハビリを続ける毎日。進行は遅いのだとは思う。気をつければ日常生活は普通に送れるのだからラッキーです。けど、不注意というか病気の為、膝が抜けて転倒が怖いのだ。
4年ほど前には高い段から後ろ向きに転倒した事がある。その時、背中にソフトケースに入ったキーボードを背負っていたので、それがクッションとなって後頭部を直接打つのが避けられた。肋骨を1本折るに留まった。3年前にはコンビニの前で足がもつれ肩から転倒し鎖骨をポッキリと折った。この2月は階段昇っている途中で膝が抜け、頭から落ち瀕死の重傷を負った。
こんな目に何回も遭いながらも、こうして生まれて60回目の夏を過ごせているのは超ラッキーな事!!!
儲けものの人生だ。
前置きが長くなってしまいました。今回の事故で生まれて初めて手術を2回も経験し、40日の入院生活があった。音楽家としてピアニストとして、これからやって行けるのか、何をやって生きて行けばいいのか、めちゃくちゃ考える時間があった。そして、いくつかこれからの人生の新しいビジョンを思い描いている。
また長い模索の期間が要るようだが、後ろ戻りすることはあり得ないのだ。とことんやって失敗したのならまた違う事を考えれば良い。それだけのことだ。
やっと本題。
僕はジャズを志すきっかけとなったのは18歳の頃、Bill Evansに出会ってからだ。その衝撃は凄まじく、
若気の至り、バカな10代の脇目もふらず突っ走り、目標は「Bill Evansになる事!!」だった。アホやなwww
演奏の経験を重ねて行くと真似しているだけではただのアホだと気づく。いったんBill Evansを聴いたり研究するのをやめた。Keith Jarrettに出会ったり、Bud Powell,Phineas Newborn Jr,Duke Ellington,Hank Jonesなどの黒人ピアニストにも目が向き始めた。無節操と言われるかもしれないが、自分がグッときた物を貪欲に求めた20代前半だった。そして上京。
オリジナリティを追求し、作曲も始めたり、同年代の仲間達との切磋琢磨、大先輩からの薫陶を受け刺激的な音楽生活だった。そして、日野皓正さんと出会い、音楽を通して人間としての大切なことを考えるようになる。内面が無いのに上辺の事ばかり追求しても意味が無いんやなと。
それから自分の音楽観はどんどん変化して行ったように思う。
数年前に映画「Time Remembered」が日本上陸して小さな映画館で上映された。Bill Evansのドキュメンタリー映画だ。そこでの演奏、つまり映画館で上映後のスクリーンの前でライブをするのだ。こんなプレッシャーはない!!Bill Evansはいくらやろうと思っても自分の中から追い出す事はできない。だからこそ、ライブハウスで「Evans特集」的なものはやらないようにして来た。思い出せば1回はある。そういう時は、普段ないほどの沢山のお客さんが来る。僕のせいじゃあない。Bill Evansの人気があるだけだ。その人気にあやかって「Plays Bill Evans」をやるのを自制してきた。もう何十年もだ。忘れていたのだ、、自分のルーツを。
映画後の演奏の仕事を頂き、向き合わざるを得なくなった。Bill Evansも自分の内面と向き合い魂の音を奏でていた。当たり前のことを再認識することとなった。若い頃に聴いていたが聴こえていなかったBill Evansの内面にやっと近づけたような気がした。
僕のこれからの人生でやらなければならないと勝手に思っていることの一つは、Bill Evansを真正面から向き合うことだ。当然だがBill Evansの音楽を奏でるのは難しい。精神的にもテクニック的にも。
病気のおかげで筋肉の動きはコントロールが効かなくなって来ていて、自分のテクニックは半分以下だ。
元々テクニシャンがウリのピアニストではないので(笑)相当ヤバい。。。それは十分自覚しているのだ。
だからこそ、この事を思い付いたのだ。人生、後悔しないようやれる事はやっておこう!!
という長い経緯を書きましたが、題して『Bill Evansとの対話』というソロでのライブをシリーズで毎回お題を決めて行います。何回続くかはもちろんまだ未定ですが。。
第1回目は9月7日(土)。場所は世田谷用賀の「工房花屋」さん。全面的に賛同して下さりました。
第1回目のテーマは「Billが愛した人達」。このタイトルから色々と想像が膨らむ事と思いますが、ここでは明かさないようにしましょう。自らの考察も含めて興味深いマニアックかつ面白いエピソードも。
この企画を発案してからBill Evansの聴き方もより深くなったようです。
石井彰 Solo Piano 『Bill Evansとの対話』 vol.1 「Billが愛した人達」
9月7日(土) 16:00 start 16:00 start music charge \4,000
『工房花屋』
世田谷区上用賀5-8-11
03-3700-0872
hanaya5811@gmail.com
https://www.koubou-hanaya.com/
2024年最初の投稿がこんなタイミングになってしまいました。。
これを読んでくださる皆様、どうもありがとうございます。お元気でいらっしゃいますか?
前にも書きましたが、『Quadrangle』 石井彰(p)石井智大(vn,vc)水谷浩章(b)池長一美(ds)
のレコーディングを2月21日に横浜「ランドマークスタジオ」にて行いました!!
メンバー全員のオリジナル曲で構成された渾身のアルバムを録音できたのは念願でした。
さあ、この大切なカルテットで音楽を表現して行こう。自分の理想とする表現、サウンドを自分の体調にあった方法でやって行こう!!
こんな風に順風満帆で滑り出した『Quadrangle』の船出でした。
が、レコーディングの二日後にアクシデントが。。。私は、ある建物内の階段から転落し、重傷を負いました。
詳しくは書きませんが、2回の手術と約40日の入院でした。退院後、なかなか元の生活、体調には戻りませんが、ライブを少しづつ再開できるまで回復して来ています。
入院中は、もし二度と音楽ができない状態になってしまったら。。という不安、漠然とした将来の不安に苛まれましたが、持ち前のポジティブなマインドでリハビリもこなし、復帰できたという幸福感で一杯です。
録るだけ録って、全ての作業が止まっていた『Quadrangle』のレコーディング、昨日から再始動です!!
フォトグラファーの竹下智也氏との打ち合わせ、レコーディングエンジニアの松下真也氏のスタジオでのミックス作業。自分の責任においてやらねばならぬ事は山積み。しかし、これは楽しくやり甲斐のある作業です。
録音した音はしばらくは聴ける状態ではありませんでしたので、スタジオで音を聴いた時に「音は死んでいなかった!自分も生きている!」という感動に包まれました。約3ヶ月の間放り出したままになっていた『Quadrangle』の音はまた動き始めました。前より輝きを増して!!
これまでリーダー作を出していたのは、esat works enterteiment ,Studio TLiveという二つのレーベル、制作会社。全ての事務的作業をお任せしていたので、それを全て自分でやるという責任。人がやれるなら自分もやれる(という無謀な信念)という強い意志を持ってやり遂げる!!!そう思っています。
遅くとも秋までには様々な事を発表できるようにしたいと思います。
皆様是非応援して下さい。
60歳の再スタートです!!
今年もあと12時間を切りました。このBlogも更新がまばらになっておりますが、読んで下さり
有り難うございました。Facebookの投稿がメインになっておりますが、この私的Blogは更に踏み込んだ内容になっていく傾向がございますので、たまに覗いてみて下さいね。
振り返ればこの一年、波瀾万丈のスタートでした。正式には何の発表もしませんし、ありませんでしたが、突然のYoutube『譚歌チャンネル』及び『譚歌Duo』の活動停止、『Boys』とそれにまつわる活動の停止。
ここまで書けば(これを読んで下さる皆さんはとっくにお気付きでしょう)何があったのかは容易に想像出来ることと思います。詳しい経緯は胸にしまっておきますが、Basistの金澤英明氏との信頼関係が切れました。長年に渡り築き上げた関係でしたが、案外脆いものだった。。。。
今年の1月2月は大変苦しみました。ストレスで体調も崩れました。徐々に夏頃からは邪念やストレスから解放されて行きました。いま現在は何の蟠りもなくこの話題に触れられるようになりました。
結果、音楽的環境はスッキリとまとめ上げられ、自分の体調に合わないスケジューリングが改善され、やるべき事、これからの人生目指すべき事の焦点がクッキリと見えてきたのです。
この一年での大変革は偶然の事とは思えないのです。今年還暦を迎えました。持病であります「球脊髄性筋萎縮症」の病状はゆっくりではありますが、進行して脚への影響はかなりのものがあります。
この病のため、激しい演奏、以前は大丈夫だった連日の演奏は身体へのダメージが大きくなりました。
天からの啓示でかなり荒い変革ではありましたが、この状態になったのだと思っています。
まずは身体が基本。いうこと聞かなくなってきた身体を酷使して音楽家寿命を縮める訳にはいかない。
あと20年はあるであろう人生の事を考えれば演奏のペースダウンは必須だったのです。
『Quadrangle』 石井智大(vn,vc)水谷浩章(b)池長一美(ds)
『Tales of Another』 瀬尾高志(b)芳垣安洋(ds)
『12本の弦と5人の男』 定村史朗(vn)石井智大(vn,vc)瀬尾高志(b)芳垣安洋(ds)
『石井家』 石井智大(vn,vc)石井彰(p)
『Three Wisdoms』 小林真由子(箏)定村史朗(vn)
『Chamber Music Trio』 須川崇志(vc)杉本智和(b) (現在活動休止中)
『ECHO』 吉田美奈子(vo)安田芙充央(p)
『柊』 吉田美奈子(vo)森俊之(key)石井智大(vn,vc)吉野弘志(b)
『DUET』 吉田美奈子(vo)石井彰(p)
焦点が定まって来たとはいえ、これだけのユニットを牽引したり、参加させて頂いたりしていてビックリ笑!!
『Quadrangle』 は来年レコーディングを計画しています。純粋に自分のリーダーユニットは現在これに重きを置いていますので、勝負に出ようと思っています。しっかりとした物を作り世界にアピールできるよう頑張りたい!!これがまず第一の来年の目標です。
そして吉田美奈子さん。自分が若かった頃ジャズにのめり込む前によく聴いていたカリスマシンガーとここまで近しい関係が築けるとは予想だにしなかった事。
熊本震災チャリティーのレコーディングでアレンジを提供した時から今日に至るまでの関係性は瞬く間に夢が現実となった。美奈子さんの深く慈愛に満ちた音楽の世界は、正に僕が理想とする音楽の在り方に他ならない。今ではジャズ、ポップスに関係なく真の音楽を心から演奏するなくてはならない存在。
僕は今、とても幸せなのだなあと実感しています。自分が心から尊敬できるこんな素晴らしいミュージシャンと音楽できるなんて!!!!!
そして今年出来ればいいなと思っていることはソロコンサート。一人で無になってピアノに向かう時間。
これは最後まで大事にしたいライフワーク。
なんだ!!来年はいい事だらけではないか!!
自分が大切にしている事だけに全力を尽くす。これが焦点。シンプルな事だ。
長々とした独り言を読んでいただきありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします。
皆様が健康で良い年になりますように。
この度「第29回 日本プロ音楽録音賞2023」で、安田芙充央さんの2台ピアノ作品集『凛-RIN-』より「AMESA for Two Pianos」の演奏が、「ベストパフォーマー賞」をいただきました。安田芙充央さんがバーゼル室内管弦楽団に書いたオーケストラ曲を二つのピアノの為に再構築された曲です。この賞は音楽を発表された作品の中から録音エンジニアに対して審査が行われるものですが、毎年その候補作の中からパフォーマーも選ばれるものです。
このアルバムを録音するのに昨年4月と9月に分けて計4日間を要しました。このデュオの試行錯誤に至るまで、youtubeチャンネルでの出会いが無ければあり得なかった事。もっと遡って言うならば、僕は写真家アラーキー(荒木経惟)さんのDVD作品をいくつか見ていたところ、BGMにしてはあり得ないような魔力を感じ、エンドロールに流れる「安田芙充央」と言う名前を心に大切にしまっておきました。
ある日、Facebookにご本人から友人申請が来た時は心底驚きました。安田さんは僕の事を、亡くなったテナーサックスの井上淑彦さんから聞いていたのだと知り、こんな形で縁というのは繋がって行くのかと何かしら見えない力を感じたのでした。
『楽曲は極めて稠密に書いた部分と、まったく即興に任せた部分から成り立っており、その距離感や目の前の音の風景をどう捉えるかが演奏の鍵でありました。単に演奏しただけでは成り立たない音の本質的な流れを、内面から表現できたのではないかと思っております。また、今回の録音を通じて、俯瞰的に見ながらも細部に本質は宿る、ということを思い知りました。両者が独立したパフォーマーとして存在する中で、さらに他者との音の河を見据えていけば、見たことのない風景が静かに広がっているかも知れません。今後は、世界中に一つしかない何かを表現していければ良いと思っております。』(安田芙充央さんの受賞コメント)
僕はジャズでの受賞は初めてのことです。尊敬する安田さんとの初めての出会いから『凛』が作り上げられる過程において多大なる影響、学びがありました。そして吉田美奈子さんとのECHO発足と、この事から始まった音を追求する旅への扉が次々と開いて行くのを日々実感して居ります。
これからも自身の音楽に深みと煌めきを求めて精進して行く所存です。光栄な賞を頂き有り難うございました。そして、この作品のプロデューサー榎本憲男、録音の樽岡大志、調律の早川忠光、カバーフォト撮影の石井智大の各氏に御礼申し上げます。https://sites.google.com/・・・/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0
今年もあっという間に後半戦へ。夏は大好きな季節。うわ〜とか言いながら流れ落ちる汗を拭い、太陽のパワーを頂く。冬眠で固まった筋肉がギシギシ動き出す季節。
ただ歳の事を忘れて自分の事を過信するのはいけないのです。熱中症には細心の注意払いながら夏を楽しみます。
さて、『柊』、『ECHO』と吉田美奈子さんとの音楽の一端を担ってきたここ数年。遂にDUETが本格始動します。まずは8月11日、12日の新宿『Pit Inn』 2Days。そして11月にはツアーが決定しました。
DUET
吉田美奈子 & 石井 彰
吉田の楽曲「凪」や石井の楽曲「肩越しの夜」等、二人のオリジナルと世界中にある美しいカバー曲を織り交ぜ、ジャンルレスで極上な音楽を目指します。
出演:吉田美奈子(Vo) 石井 彰(Pf)
11月1日(水)
浜松 ARTFORME 田町サロン
(ARTFORME 田町1F)
開場18:30 開演19:00
前売6,500円 当日7,000円 1ドリンク付
問合せ・予約:053-455-0808/ tamachi@maru8asset.com
11月2日(木)
名古屋 Mona PETRO -モナペトロ-
開場18:00 開演19:00
前売6,500円 当日7,000円 別途 2order
問合せ:052-684-9860
https://monapetro.jp/
11月5日(日)
熊本 ラフカディオホール
(熊本市・紅蘭亭下通本店6F)
開場18:00 開演18:30
前売7,000円 当日7,500円 1ドリンク付
問合せ:090-8415-5950
https://www.kourantei.com
11月6日(月)
博多 Gate's 7
開場18:15 開演19:00
前売6,500円 当日7,000円 別途ドリンク代600円
問合せ:092-283-0577
チケット発売:Gate’s7店頭 7月22日(土)〜
ぴあ(Pコード248-155)7月29日(土)〜
*チケット記載の整理番号順入場(店頭チケット優先)
http://www.gates7.com/
11月8日(水)
大分 BRICK BLOCK
開場18:30 開演19:00
前売6,500円 当日7,000円 別途ドリンク代600円
問合せ:097-536-4852
http://www.b-block.net/
11月11日(土)
神戸 100BANホール
開場19:00 開演19:30
前売6,500円 当日7,000円
問合せ・予約:hall@100ban.jp / 078-331-1728
http://www.100ban.jp/posts/events/
11月13日(月)
大阪 Music Club JANUS
開場18:00 開演19:00
前売6,500円 当日7,000円 別途1DRINK代600円
問合せ:06-6214-7255
チケット発売:JANUS店頭
ぴあ(Pコード 248-004)
ローソン(Lコード53255)
e+ https://eplus.jp/sf/detail/3908280001-P0030001
いずれも7月23日(日)〜
http://janusosaka.com/
11月14日(火)
京都 Bonds Rosary
開場18:30 開演19:30
前売6,500円 当日7,000円 +2 order
問合せ:075-285-2859
https://bondsrosary.com/
久しぶりにこうしてブログを書こうと思うのも、体と心の冬眠から目覚めつつあるのかなと思うこの頃です。
身体の問題としても、寒さが堪えるのは年々自覚が強くなります。それに加え、年末から2月頭にかけて懸案事項があったため、2月半ばからは少々体調崩してしまいました。
それからも復調出来つつあるのは、春が近づいた事もですが、心身のバランスを取り戻せたからなのかも知れません。心と身体は繋がっており、双方に影響し合うのを身をもって痛感した1月2月でした。
とは言え、これからの人生にとって大切な事の始まりもありました!!
敬愛する作曲家でありピアニストの安田芙充央さんとの2台ピアノによるプロジェクト『凛-RIN-』は、昨年の春からじっくりリハーサルとレコーディング、ミックスを重ね、今年1月25日にプルクワレーベルよりリリースされ、27日のお披露目ライブと共に高い評価を頂きました。
安田さんの作品集である『凛-RIN-』。作品をこよなく愛し聴き続けていたのですが、実際に安田さんとのデュオを経験すると、彼の偉大さや深さ、音楽に対する厳しさを痛感して、自分の未熟さ、小ささを正に突き付けられた様でした。安田芙充央さんはこんな自分をピアノデュオの相手に選んで下さった誇りも折れそうになりましたが、自分は自分にしか出来ない音楽があるはずだと良いwww開き直りで広大な安田ミュージックに飛び込んだのでした。ここが終点ではなく出発点なのだと!!
そしてこの出発点がさらに先へと続いて行くのを示唆する様に、新しいプロジェクトも決まったのです。
ヴォーカリストの吉田美奈子さんとの音楽活動はここ数年でかなり深まったと感じています。今年は大きなバンドである『柊』森俊之(key)石井智大(st)吉野弘志(b)との5人編成ユニット、そして美奈子さんと僕のデュオが中心となる予定でしたが、ここになんと安田芙充央さんとのピアノデュオで吉田美奈子さんと音楽を作って行こうという前代未聞のプロジェクトが誕生しました!!ユニット名も『ECHO』と決まり、5月のBilborad Live YOKOHAMAを皮切りに3つのライブが決定しています。まだリハーサルも始まっていない未知のバンドですが、まさに未知の音が作り出せるのではないかと野望に燃えている3人です。
自分自身の音楽を表現して行くユニットも、『Chamber Music Trio』須川崇志(vc)杉本智和(b)、『Quadrangle』石井智大(vn)水谷浩章(b)池長一美(ds)が二本柱として確固たるものになってきたのも超嬉しい事。オリジナル曲が文字通り「育って行く」のを実感できるのです。これはなかなか感じる事のなかった感覚です。この二つのユニットは本当に楽しく、こういった仲間がいることが幸せでなりません。
準レギュラーバンドとも言える、『12本の弦と5人の男』定村史朗(vn)石井智大(vn)瀬尾高志(b)芳垣安洋(ds)。こちらも僕が音頭を取って始めましたが、もはや誰がリーダーでもない有機体です。ここから『Tales of Another』瀬尾高志(b)芳垣安洋(ds)石井彰(p)というスピンオフ的トリオができたのも昨年の収穫の一つです。
そしてこちらも息の長いユニットになって参りました『Three Wisdoms』小林真由子(箏)定村史朗(vn)。みんなオリジナルをこのバンドの為に作ろうよ!と提案してきたのが実を結びつつあります。この唯一無二の摩訶不思議な編成のユニット、まさに無国籍な音楽を是非聞いて頂きたいものです。
徒然なるままに書き連ねてきましたが、近況報告と決意表明でした。
体調の方はあまり良くなってきてるとは言えず、無理をすると数日間身体が言うこと聞かなくなってしまうのは、病気が進行しているのだなと痛感しています。。。。こういうことに陥らない為にもライブの頻度を大幅に下げて参りますが、まだまだ元気に頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します。
ご報告が遅くなりました。
10月15日、早稲田「スコットホール」にて石井彰(p)須川崇志(vc)杉本智和(b)による、室内楽的Jazz Trio『Chamber Music Trio』のコンサートが行われました。
秋晴れの東京は少し汗ばむ程の陽気。コンサートには最高の天気となりました。
ここスコットホールは100周年を迎えたばかりの歴史的な教会。外の空気感や光も感じられる
素敵なチャペルホールで、ピアノはベヒシュタインがあり、パイプオルガンもある立派な所でした。
音の響きも申し分なく、室内楽にぴったりな自然な残響がありました。
演目は代表作「Silencio」、近年の連作「六月のマリー」「十二月のマリー」「九月のマリー」、アルバム『Boys15』でも取り上げた「葉に萌〜Ha ni Ho〜」、杉本智和(b)作曲「ロザリオ」、1st CDでも演奏した「Dawn」、菊地雅章さんの「Pastel」、アンコールにはコールポーターの「In The Still of The Night」。
沢山のお越しを有り難う御座いました。久しぶりにChamberの大きなコンサートが出来て幸せでした。これからもじっくり取り組んでいきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。
会場には現在よくご一緒させて頂いている大好きなヴォーカリスト吉田美奈子さんも見え、なんと受付でお客様のご案内をしてくださったり僕の足元がおぼつかないのをサポートくださったりと、光栄過ぎたのでありました。本当にいつも気を遣ってくださる優しい女性です。有り難うございました!
このコンサートは株式会社ラルゴ音楽企画が主催して下さいました。多田鏡子さん、お世話になりました。有り難うございます。
そして息子の石井智大、『譚歌チャンネル』でのプロデューサー、撮影、録音、編集を担当しているのですが、今回も録画と編集をしてくれました。有り難う!
それではダイジェストではございますが、当日のコンサートの模様をYouTubeの石井彰のチャンネルにて公開致しましたので、是非ご覧下さい!!
『Chamber Music Trio』コンサート来月開催します‼️
10月15日(土) 早稲田奉仕園『スコットホール』
18:00開場 18:30開演
Chamber Music Trio
石井彰(p) 須川崇志(vc) 杉本智和(b)
チケット 前売\4,000 当日\4,500
お申し込み お問い合わせ synchronicityakira@gmail.com
ライブ開場での直接販売も致します!
追記:お問合せでの前売りチケットは終了させて頂きます。当日チケットはございますので、
お気軽にお出かけ下さい。よろしくお願いします。(10月14日記)
『Chamber Music Trio』あれこれ。
結成当初。これは偶然の産物だった。ドラムスの替わりにチェロをと須川崇志を誘って、今はなき横浜「KAMOME」でのライブをしたのだった。運悪く当日体調は最悪。這うようにして店に行ったのを鮮明に覚えている。この杉本智和(b)須川崇志(vc)とのセッションの為のオリジナル曲はまだ無かった。既存のオリジナルやカーラ・ブレイの曲などをやったと思う。なんせ意識朦朧として脂汗をかきながらの演奏。。。しかし、これは絶対に続けて行きたい❣️という感覚だけは覚えている。そして、「Chamber Music Trio」と命名し静かに活動を開始した。そしてこの特殊な室内楽的トリオの為に曲を書いていくようになった。
『Chamberと写真』
僕は「Silencio」リリース当時、ヴィジュアルイメージをかなり明確に持っていた。遠藤周作の「沈黙」からインスパイアされて作曲した「Silencio」がこのバンドのための初のオリジナル曲。そしてアルバムタイトルになった。アルバムのジャケットデザイン、ブックレットのミニ写真集に自ら撮った写真を使った。そして、永福町の「sonorium」で行ったコンサートの際には、写真集を作ったのだった。
今度のコンサートには久しぶりに新しい写真集を作ってご来場の皆様にプレゼントしようと思っています。僕からの「イベント割」ってことで😉❣️
『Chamberとオリジナル』
最近このトリオの為に書くオリジナルのインスピレーションは4歳になった愛猫マリーからもらっている🐱1年少し前から1ヶ月に1曲、彼女にまつわる作曲をしようと始めた個人的組曲だ。「一月のマリー」........「十二月のマリー」。猫のように可愛らしい曲というわけではないのですが。。。表面的な愛らしさもそうだがうちに秘めるミステリアスさ、そしてマリーを通じて愛のうたを作っている。
全てこのトリオの為でなく自分のバンド、関わるバンドで演奏してみている。弦楽器にぴったりだなと思う曲ができるとChamberとQuadrangleで演奏しているのだ。
『Chamber Music Trio』あれこれ。
須川崇志(vc)と杉本智和(b)。この二人の素晴らしいミュージシャンと室内楽的トリオを組むことはチャレンジだ。須川崇志はもちろんベーシストとして活躍している。彼にベースがいるバンドでチェロを弾いてくださいとお願いするのは少し躊躇したが、このアイディアを実現するには彼にチェロでインプロバイザーとして参加してもらう以外になかった。彼との出会いは日野皓正バンドに参加した時。ドラムの田中徳崇と共に一気に若返ったリズムセクションに。その後、A.T.Mというインプロトリオもあったが今は休止中。僕が言うのも何だが、彼のチェロはトリオ発足時から格段に凄みを増していると思う。
杉本智和(b)とは、かれこれ4半世紀の付き合いだ。若かりし頃、三木俊雄(ts)率いるフロントページオーケストラというバンドで一緒になりちょくちょく演奏するようになった。そして江藤良人(ds)とのトリオを結成し現在に至るまで共演歴は継続中。須川崇志(vc)の後のベーシストとして日野皓正クインテットでの共演も僕が退団するまで続いた。彼の独特でセクシーな(あえてこの表現)プレイが大好きでよく気があった。そしてダンスするかのような音にうきうきしながらプレイする自分がいる。
彼もまた寺社仏閣巡り、仏像愛好という共通の趣味で一緒に寺巡りであーだこーだ言うのもまた楽しい。
⭐︎チェロ、コントラバス、そしてピアノが織りなす独自の音世界。結成7年ー 「Silencio〜静寂」という作品を発表後、新しい作品は無いが、近年の内的変容、発展は凄まじいものがあると思う。ほぼこのトリオの為に書かれたオリジナル曲を演奏する室内楽的トリオ。
今回の会場は早稲田大学にほど近い所にあるチャペル。100年の歴史がある荘厳な教会でのChamber Music Trioの音を是非感じて頂きたいと思います。
https://www.hoshien.or.jp/seminar/scotthall.html
『譚歌チャンネルの夢が叶った日』
9月7日、あいにくの雨天となった杉並公会堂。ここの小ホールにて「譚歌チャンネルコンサート」が行われ、素晴らしいゲストの皆さん、スタッフ、沢山のお客様のおかげで無事に終えることが出来ました。チーム譚歌チャンネルの金澤英明、石井智大、石井彰より厚く御礼申し上げます。
当日のプログラムをご紹介しましょう。
「Goin' Home」ドボルザークがチェコを離れ中近東旅行から家路に着くかのような壮大で世の全ての平安を祈るような世界観を表現してくださった太田恵資さんと八木のぶおさん。
「アヴェ・マリア」コントラバス の可能性の地平線を永遠の先に見据えているかのような吉田秀さん。
「Little Aby」菊地雅章さんの名曲をジャズメンの生き様の美しさ、尊さまでの極限アートに昇華した峰厚介さん、秋山一将さん、津上研太さん(本名チャールズ・ケンタ・ツガミ)。
「Song of Nenna」このシンプルで愛らしい曲をどう表現していくのか。Nennaの可憐さ、優しさ、気まぐれさ、妖艶さ、強さ、狂気を怒涛の表現してくださった安田芙充央さん。
「On The Sunnyside of The Street」僕自身も毎日楽しみに見ていたNHKの朝ドラ「カムカムエブリバディ」。「るい」から「ひなた」への歴史の根源となったこの曲を、正に明るい日の当たる散歩道を闊歩するように会場全体を飲み込んだMITCHさん。
「空が映えた 2022年11月18日水曜日」未来の日付でツイートされた、窓辺から空を眺めている様子。そんな切なくも美しいエピソードから生まれたオリジナル曲を独自すぎる表現で、世界を構築しては破壊する美しさの極地を聴かせた大友良英さん。そしてこの曲と前の曲の2曲でドラムスを叩いてくれた石若駿さん。彼は言わずと知れた今最も引く手数多であり音楽界を牽引する存在、そして金澤石井とは15年に渡りBoysで活動してきた盟友。
「RIVER〜Over The Rainbow」トリを飾ってくださったのはもちろんこの方、吉田美奈子さん。昨年から今年も沢山ユニットとして活動できる喜び。その歌声は全ての人の魂に強く優しく訴えかけ、人の深層心理までも呼び起こし、えも言えぬ感動をもたらしてくれる。
今この様に書いていると生々しく全てを思い出します。隅から隅まで愛おしく一期一会の尊い時間でした。
2年半前、何もかも無くなった音楽界で何が出来るのだろうと思案し半ば苦し紛れで出した案を一緒に具体化して行った金澤英明と石井智大。ど素人が企画進行から番組収録の為の音響、カメラ、照明、編集作業までを手探りで積み上げてきました。ゲストにお呼びする方々もボランティアで参加下さり、収録会場もご好意で提供してくださる。ボランティアでお手伝い頂いた人も何人もいらっしゃる。言うなれば「わがままにわがままを重ねた」2年半の歴史です。回を重ねるごとに欲やアイディアも次から次へ。「譚歌さんぽ」も、ほとんどセルフ無茶振りの様な。壮大な趣味の世界。
一昨日のコンサートも、このわがままの集大成でした。そして夢でした。それが叶いました。ありがとうございました。こんな陳腐な言葉でしか表現できない感謝の気持ち。。。でもこれしか言えないのです。
今一度ゲストの皆さん、MCの玉置玲奈さん、謎の覆面レスラーとしてカメラマンとして八面六臂で活躍して下さった大野明さん、吉田美奈子さんのアテンドにいらして僕にも気を遣って頂いた清島さん、舞台監督の宇佐美さん、音響の近藤さんチーム、照明の岩本さんチーム、調律の大橋さん、その他手伝って下さった皆さん、そして企画運営して下さったラルゴ音楽企画の多田鏡子さん、本当に本当にありがとうございました。そして金澤さん、智大、本当にお疲れ様でした。
ここまで出来たのは『譚歌チャンネル』を愛して下さり応援頂いた譚歌ファンの皆さんのお陰です。ありがとうございました‼️遠くて行けない、予定が合わないと沢山の声を頂きました。このコンサートの模様は全てとはいきませんが何らかの形で「譚歌チャンネル本編」にて公開出来たらと思っております。気長に待っていて下さいね。そして写真を撮る事をほぼ忘れてました。会場から撮って下さったのは大野明さん。
まずは100回目を目指して新たなる気持ちで頑張ります!!!!
あまりに久しぶりのブログ更新となりました。皆様、暑中お見舞い申し上げます。
僕は7月末にとうとうコロナにかかってしまい、軽症で済んだものの疲れやすく身体に力が入りにくくなるという影響?に悩まされていますが、今までよりも更にゆっくりしたペースを保持せよ〜という身体からのメッセージだと受け止めて、のんびり行こうと決めました。
さて、今日は大きなお知らせが二つ。
開設から2年が経ちご好評頂いております『譚歌チャンネル』。いつもYoutubeでお楽しみ頂いている
事と存じますが、この度『譚歌チャンネルコンサート』と題しまして、1回こっきりのスペシャルコンサートを行います。
『譚歌チャンネルコンサート』
2022年9月7日(水)
18:30開場 19:00開演
「杉並公会堂 小ホール」
東京都杉並区上荻1丁目23−15
「譚歌Duo」金澤英明(b)石井彰(p)
ゲスト:峰厚介(ts)吉田美奈子(vo)八木のぶお(harm)秋山一将(gt)大友良英(gt)安田芙充央(p)太田恵資(vn)吉田秀(cb)
津上研太(as)MITCH(tp,vo)石若駿(ds)
主催:株式会社ラルゴ音楽企画
チケット販売:チケットぴあ Pコード:224068 ※8月10日開始
¥8000(税込) 全席指定
遠くの方には本当に申し訳ありません。コンサートの規模上、配信、DVDなどの販売も予定がありません。どうぞ9月7日杉並公会堂へお越しください!!!!!よろしくお願いします!!!!!!!!
宣伝ティーザー動画も作りました。どうぞご覧くださいませ。
さてもう一つは、『Boys 結成15周年』のお知らせです。「Boys10」を発表してからもう5年も経ったのか!?という感覚であります。近年めっきりライブの機会が少なくなったBoys 金澤英明(b)石若駿(ds)石井彰(p)ですが、去る4月『Blue Note Tokyo』に於いて吉田美奈子(vo)さんをスペシャルゲストにお迎えし、記念公演を行ったばかりですし、「Boys15(仮題)」制作中です。
そして9月3日に『保谷こもれびホール 小ホール』におきまして「Boys Festival」が昼夜通して行われます。
昼間のゲストは主催者の株式会社ラルゴ音楽企画代表でありヴォーカリストの多田鏡子氏、夜のゲストは若手を代表する素晴らしいギタリスト井上銘氏をお迎えしてお送りします。
Boysの軌跡をどうぞご堪能ください。
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