Bill Evans 3


Bill Evans のドキュメンタリー映画『Time Remembered』でのライブの追加公演決定です!!!!

6月15日(土) アップリンク渋谷での昼間の上映後です。映画のタイムスケジュールは例によって数日前にしか分かりません。アップリンクのHPをチェックして頂きたく存じます。

今回は井上陽介bとのデュオになります。彼とは大阪音大時代に同時期にジャズを始め研鑽し合った仲。ビル・エヴァンストリオをよく研究しておりました。もう35年くらい前の話ですけどもね〜。僕はエバンスを、彼はスコットラファロとエディゴメスがアイドルでしたから、その頃の事が蘇るでしょう。

そして、6月9日(日)にあります、ディスクユニオン御茶ノ水Jazz Tokyoでのインストアライブは、18:00からスタートになりました。杉本智和bとのデュオライブとトークです。こちらは観覧無料ですので、どしどしお越しください!!


この前映画を見て、使用された映像や音で一番心に残ったのは、「N.Y.C's No Lark」という曲でした。これは綴りを並べ替えると、「Sonny Clark」となる。麻薬中毒で若くして亡くなったソニークラークに捧げた曲だ。

ビルは、自分に近しい人に曲を書いていた。「Waltz for Debby」「Turn Out The Stars」「One for Helen」「B minor Waltz」「Letter to Evan」「We will meet again」「Tiffany」。。。。もっとあるだろうなあ。これらの中でも「N.Y.C's No Lark」は異彩を放つ曲だ。友達を失った悲しみ、鎮魂の曲だと思うのだが、自分も麻薬中毒であったBill Evans本人の心の中の不安や恐怖、葛藤が現れていると思うのだ。
これは『Conversations with Myself』という一人で多重録音している作品。そんなに面白いものではないと僕は思うのだが。。。しかし、この「N.Y.C's No Lark」は作品としてもアプローチとしても興味深いものがある。陰鬱に響くコードにアブストラクトで不安げなラインが重ねられて行く。

ビルはタッチが綺麗で(弱いという意味ではない)、とても美しいサウンドを持っている。力強さは死の直前まで失われる事はなかった。
ところが、いくつかの作品でタッチが「荒れる」のを聞く事ができる。具体的な話は6月9日のトークで喋ろうかなとも思うし、ブログで詳しく書こうと思うかもしれないが、アラ探しみたいな事をしてもねえ(^_^;)

この「N.Y.C's No Lark」ではビルの珍しいタッチが聴ける。まだ映画を見ていない方はそんな点も頭の隅に置いて見てみるのもいいかもしれません。

投稿者 石井彰 : 18:22 | ライブ | コメント (1) | -
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