Jazzピアニスト石井彰(Akira Ishii)の気まぐれな日記Blog 2014年5月
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日野クインテットの東北ツアーは今月20日から、水戸『B2』、いわき『Bar Queen』、福島『Mingus』、山形『Noizy Duck』、仙台『Nota Blanca』と終わり。爽やかな空気の自然に包まれて開放感を感じる一方、やはり「見えなくて、感じる事も少なく、匂いも味もしない恐ろしい放射線」の心配が心をよぎる。福島の方はどのように感じているのだろう。。。国に対する不信感、健康に対する不安。かといって、放射線の影響がどの程度出るのか現状では解らないので事態を静観しているように思う。
東北のお客さんは熱い!!我々の渾身の演奏に大きな声援と拍手で応えてくれる。こちらもさらに張り切るという良い循環が生まれる。口は重いが、内に秘める情熱をひしひしと感じる。
この愛すべき東北の人達が心から笑って暮らせる日が来るのを願って止みません。
昨日は六本木『STB139』のラストライブの為に一旦帰京しました。1998年オープン以来、幾度と無く出演させていただきました。毎年恒例のクリスマスの日野皓正バンドにスペシャルゲストを迎えての公演。。。。想い出が有り過ぎます。ヘレン.メリル(vo)、ジャニス.シーゲル(vo)との共演もありました。加山雄三さんとのスペシャルショーは幸せ一杯!この場所が無くなるのは非常に残念ですが、数々の伝説を生み出したライブハウスとして語り継がれ、人々の心にいつまでも残り続けるでしょう!!Never Forget STB !!
明日から後半戦。岩手〜青森〜秋田と参ります。
健康に気を付けて東北の皆様に良い演奏をお届けしたいと思います。
長かったGWも終わり、通常生活に戻り。。。。。じゃない。休みも有りませんでした!!
しかし、ツアーの始まる直前直後に今年も行って参りました。
Keith Jarrett Solo
渋谷オーチャードホールは、もはやキースのホームグラウンド。よほど気に入っているのだろう。楽器もさることながら、響きも相当にお気に入りとか。今回はステージに反響板を設置し、クラシカルな音響を意識している。
4/30のプログラムはショートピースのインプロヴィゼーションのみ。普段はよくアンコールだけはスタンダードを弾いたりしていたのだが、全てインプロだった。よほどイマジネーティブなマインドだったのだろうと想像できた。
インプロの難しさは、その『楽想』を生み出し展開させるという事。例えば何かしらの曲についてインプロヴァイズするということは材料があり、それを自在に料理していくので、素材を調達する必要が無い。インプロの難しさは自ら『材料』をも『調達』というより『生み出さねばならない』ということだ。その材料の質によりインプロの出来不出来が大きく作用する。
キースほどの人になれば、どのような素材であれ、素晴らしい演奏になるのは当たり前。4/30は、それぞれのピースの楽想のテクスチャーにおいて素晴らしさが際立っていたと思う。とにかく美しく完璧にコントロールされたタッチ、展開、どれをとっても文句のつけようのない素晴らしい音の洪水に身を任せて至福の一時を堪能した!!
大阪ではハプニングが起きたらしい。。。。度重なる観客の無遠慮な咳、物音に何度も演奏を中断したらしい。最後もとどめの大きな咳にギブアップ、緊張感も切れてしまったらしい。
昨日、北海道ツアーから帰り、その足でまたコンサートに出かけた。観客も大阪の出来事は周知の事、開演前のアナウンスでは「静寂を共有するのをご協力いただけない場合は演奏を中止する場合もあります。」という脅しに近い(笑)文句まで飛び出し、物々しい雰囲気もあったかもしれない。
素晴らしいオープニング〜前半だったが、どこかしっくり来ない気がする。
『楽想』 そう、キースが最も得意とする、とんでもなく素晴らしい素材作りがうまく行っていない感じ。少し弾いて、自らパッと止めてしまうこともあった。明らかに前の楽想を引きずっていたからだった。そう聴いていると、やはり「この曲は前回のコンサートで聴いた楽想に似ているなあ。。。」と思える場面がしばしば。やはりキースも人間なのだ。天から音楽の神が舞い降りる日もあれば、待てども来ない日もあるだろう。この日のミューズは気まぐれだった。
とは言え、2部の一曲目の冒険心溢れるピースの素晴らしさは突出していたように思えた。アンコールは『サマータイム』まで飛び出したが、全体的に不完全燃焼だったのだろう。どこか寂しげな姿でステージを後にした。
とは言え、尊敬する素晴らしいキースの音楽に触れられる、生み出す場所、時間を共有できる喜びは大きいのだ。だから何度も足を運ぶ。
多分今回は全てライブレコーディングしているので、今回のドキュメントとして、ハプニングが起きた大阪での出来の良かったピースを聴いてみたい。キースは悪環境というか逆境に強い。そういう出来事の後で平気で神がかった演奏をするのだ!
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日野皓正スペシャルクインテットの北海道ツアーは本当に素晴らしい体験だった。札幌の故森田俊一さんを追悼するコンサートが札幌「道新ホール」で行われました。ジャズをこよなく愛し、根室でジャズ愛好会を立ち上げ、日野皓正、元彦兄弟との親交も厚かったし、札幌のジュニアビッグバンドに在籍していたころから、寺久保エレナ(as)、石若駿(ds)を応援していたといういきさつから今回のスペシャルなコンサートが実現した。私のトリオも応援していてくれたし、金澤英明トリオも応援してくれてCDのライナーまで書いていただいたのだから当然というメンバーだったのかもしれない。
その日はまるで何か凄い力で皆が突き動かされているかのような演奏が繰り広げられたのでした。そしてツアーは旭川『A.Evans』、網走『ちぱしり』とそのマジックはさらなる変化をバンド内に引き起こし、釧路『BAR BROS』で短いツアーは大円団を迎えました。
来年もこのバンドでツアーをやろうということに早速なってます!
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